2005年5月23日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 光学顕微鏡による観察では、一般に試料を水やKOH等で封入して観察する。しかし、封入剤(液)を用いずに、試料の上にカバーグラスを載せただけの状態で観察することも行われる。一部では、これをドライマウントと言っているようだ。
 そのドライマウント状態で対物40倍から油浸100倍にしようとすると、油の張力に引きずられて、簡単にカバーグラスが浮いたり、ずれたりしてしまう。したがって、油浸100倍レンズで、ドライマウント状態を保つにはなんらかの工夫が必要になる。
 要はカバーグラスがずれなければよい。セロテープを使うのが簡単だ(a)。カバーグラスに採った胞子紋を、スライドグラスに載せたら、両側をセロテープで固定する(b)。作業後に剥がしやすいように、テープは手前側にはみ出させるとよい。
 セロテープで固定されているので、低倍率で位置をあわせて油浸100倍レンズにしても位置のずれはない(c)。まずこの状態で胞子を観察する(d)。次に封入液をいれたスポイトで、カバーグラスの脇から液を注ぐと(e)、たちまち鮮明な像に変わる(f)。スポイトで注ぐのはごく微量である。多すぎるとセロテープの接着面が浮き上がってしまい、せっかくの固定が無駄になってしまう。

日( )
HOME