2005年6月28日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 筑波の菌学講座4日間は今日の夕方、下野義人氏「ベニタケの分子系統」を最後に終わった。

 日光でゴムタケを採取したのだが、時間が無くてずっと放置してしまった(a, b)。採取が6月18日だから、すでに10日が経過している。色は黒っぽくなりすっかり水っぽくなっていた。この間にオオゴムタケ採取したので、それと比べてみた。
 サイズはオオゴムタケの方がはるかに大きい。小さめのオオゴムタケ(c左)と大きめのゴムタケ(c右)を比較してみた。切断面を見ると、オオゴムタケは均一なゼラチン質(d左)、ゴムタケはいくつかの不均一な層からなっていてさながら大理石のようだ(d右, e)。
 オオゴムタケはクロチャワンタケ科(Sarcosomataceae)、ゴムタケはズキンタケ科(Leotiaceae)であり、名前こそ似ているが大きなレベルで異なる。同じ盤菌類でも、チャワンタケの仲間は一般に子嚢に蓋(弁)がある。それに対して、ズキンタケの仲間は子嚢に弁は無く、頂部に孔がある。この頂孔部はメルツァー液で青色になるものが多い。
 ゴムタケの子嚢はメルツァー液で頂孔の部分がきれいに青色になる(f)。一方、弁を持ったオオゴムタケの子嚢はメルツァー液でも変化はない。

日( )
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