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先日森林公園で出会ったキノコには、外見だけでは同定困難なものがあった。今朝はそのうちから4種類の胞子を眺めてみた。いずれもカバーグラスに採取した胞子紋を見た。 (A)はアセタケ属、(B)はキツネノカラカサ属、(C)、(D)はフミヅキタケ属。(c)は傘表面が強い粘性を帯びているが、老菌の姿は(d)とほとんど同じに見えるが、老菌でも傘表面の粘性は強い。一方、(d)は傘表皮に粘性はほとんどない。(a)はちょっとみたところ、オオキヌハダトマヤタケに、(b)はキツネノカラカサに、(c)、(d)はいずれもツチナメコに見えた。 (a)は明らかにオオキヌハダトマヤタケの可能性は高い。もしキヌハダニセトマヤタケなら胞子はこぶに被われている。また、(b)は明らかにキツネノカラカサではない。キツネノカラカサなら胞子は十字形ないしクサビ形をしている。胞子をみただけで「違う」と断定できる。 (c)と(d)は傘表皮の粘性の有無だけをみると別種のように思えるが、胞子からは差異は感じられない。雨でヌメリがすべて洗い流されたのかもしれない。同一種の可能性も否定できない。これはさらにヒダや傘表皮の構造をみないと何ともいえない。 胞子だけをいくら比較検討してみても、一般的には、それだけで種の同定はできない。ヒダと傘表皮などの検鏡が必要となる。しかし、胞子だけでわかることも多い。 今日は急遽これから新潟の海を歩いてくることになったので、明日の雑記はお休み。新潟泊。 |
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