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傘と柄をもったきのこがほとんど見られない季節となったが、硬質菌ならかなりいろいろな種類が見られる。今朝は持ち帰ったヌルデタケ(a〜c)を顕微鏡で覗いて遊んだ。発生からかなり時間が経過しているようだ。念のために、一晩試みたが胞子紋は全く落ちなかった。 最初に管孔面に沿って縦断してみた(d)。管孔部の深さ(長さ)は0.8mmほどだ。次に、管孔面に水平に切り出してみた(e)。一部は先端部を残してある。この(e)から薄片を切り出して管孔の縁を覗いた。子実層がきれいに並んでいる(f)。倍率を上げてみても子実層近辺には一つの胞子も見えない。担子器の姿もはっきりしない(g)。 フロキシンとKOHで子実層をバラしてみた(h)。担子器が見えているのだろうが、担子柄はまったく見つからない。採取の季節を選ばないと胞子、担子器の観察はできないのだろう。傘表面はざらついた毛の様な組織におおわれている。これを見ると、樹枝状の組織の表面は分泌物あるいは結晶にすっかり覆われている。かなり強靱なきのこだが、一菌糸型である。 |
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