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先日ひたち海浜公園で採取したマツカサキノコモドキを覗いた。今年の覗き初めである。採取地はチガヤなどの草本しかない砂丘部だが、昨年初め頃までアカマツがあった。使ったのは傘径8mmほどの小さな個体で(a)、ヒダには無数の砂がついていた(b)。 予想どおり、乾燥したヒダとミクロレベルの砂粒に難儀して、やはり見やすい切片は作れなかった(c)。しかし、並列型のヒダ実質や、厚膜のシスチジアは明瞭に捉えることができる(d, e)。傘の上表皮は子実層状被だが、風や砂の影響か形が崩れている(f, g)。典型的な洋梨型子実層はみられなかった。傘シスチジアは短いものばかりだ(f, h)。 柄の表面には無数のシスチジアがみえる(i)。これは典型的な姿をしている。念のために担子器をKOHとフロキシンでマウントしてみた(j)。担子器の基部にも他の組織にもクランプは見られない。外見からだけだと、ニセマツカサシメジと紛らわしく判断に迷うケースがしばしばある。しかし、顕微鏡で傘表皮か柄の表皮を観察すれば、明瞭に違いがわかる(cf: 雑記2005.11.13)。 昨日メインパソコンが壊れてしまったので、今朝の雑記更新は旧式の予備パソコンを使うはめになった。いつもなら5分かからないアップロードに30分以上かかってしまった。今年はまだバックアップを取っていなかったので、昨年12月後半あたりからのデータも一緒にすっ飛んでしまった。 |
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