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先の日曜日(19日)に川崎市で採取したキノコをやっと調べた。かさ径15〜30mmほどで束生ないし単生する(a)。柄の基部は白い菌糸束をともなって落ち葉につながる。かさに粘性はなく吸水性があり、乾燥すると中央部が白色となる。多くは周辺部に条線がある。かさ表皮に3%KOHをたらすと褐変する(c)。ヒダの付き方は上生〜直生で(b)、胞子紋は黄土色(d)。 胞子はたまご型で平滑(e)、非アミロイド。切り出したヒダ(f)に側シスチジアは見られないが、縁には、波打って先端がやや膨大した棍棒状の縁シスチジアがある(g)。ヒダ実質は類並列型(h)。かさ表皮は平行菌糸被でシスチジアはない(i)。ひだ実質部やかさ肉の部分にはクランプが見られる(k)。担子器は4胞子をつけ(j)、基部にクランプをもったものが多い。柄の表皮にはシスチジアは見られず、クランプを持った菌糸が平行に並んでいる(l)。 久しぶりに保育社の日本新菌類図鑑Iの検索表にあたってみた。上記の観察結果などをもとにp20-23の検索表を順にたどっていくと、24のチャヒラタケ科Crepidotaceaeに落ちる。そこで次にp248のチャヒラタケ科の検索表をたどると、3のチャムクエタケ属Tubariaに落ちる。ついでp249チャムクエタケ属の検索表をたどると、2のチャムクエタケモドキに落ちた。 今朝は久しぶりに保育社の図鑑を開いた。スイスの図鑑やヨーロッパの図鑑類にあたることなく、これだけでほぼ該当種にたどり着いたので、これ以上の探索(確認)はしなかった。 |
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