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| 顕微鏡観察で最も大切なのは良いプレパラートを作成することだとされる。実際に、プレパラートが悪ければ、どんなに高性能の顕微鏡を使っても無駄である。きのこの場合、誰にでも簡単にできるのは胞子の観察だとされ、顕微鏡入門は胞子からとされる。 たしかに、面倒な切片作りは必要はない。スライドグラス上に胞子を落として、水をたらしてカバーグラスをかぶせるだけでよい。ハラタケ目の多くのきのこでは、カバーグラスをかぶせれば、胞子は適度に拡散してくれる。胞子の重なりは自然に解消される。 ところが、腹菌類では一般にこの常識は通用しない。小さな類球形の胞子が多く、水で封入するとくっつきあって団子状態になってしまう。団子状態を解消する最も簡単な方法は、水ではなくエタノール(消毒用アルコール)で封入することである。 ところが、エタノールはすぐに揮発してなくなってしまう。したがって観察は手短かにやらなくてはならない。写真撮影もごく短時間に要領よくやる必要がある。エタノールの量は必要最小限にしないと、胞子が動いて止まらないとか、多数が重なり合って具合が悪い。 |
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