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先週の土曜日(15日)に奥多摩で出会ったキクラゲの仲間(a)はそのまま、ポリ袋にいれて冷蔵庫に置いてあった。一見したところ、キクラゲの幼菌にもみえる。胞子をみるとソーセージ型をしている(b)。透明で見にくいのでフロキシンで染めてみた(c)。 採集会などでは、キクラゲの幼菌として処理されてしまいそうだ。胞子をみても誰も異論を唱えることはあるまい。しかし、何となく変だ。きのこの縁をみても、何となくキクラゲとは異なる(k, l)。子実層を見ることにした。柔らかいゼラチン質のきのこは切り出しが難しい。 水でマウントした子実層はとても見にくい(d)。しかし何となくキクラゲの子実層とは違う。フロキシンで染めてみた(e)。倍率を上げると担子器らしきものが見えてきた(f)。これは明らかに、キクラゲではない。ヒメキクラゲやタマキクラゲなどの担子器と同じタイプである。 さらに念のために、あらためて子実層を切り出しフロキシンで染めてから、3%KOHでバラしてみた(g)。油浸100倍でみると、担子器の姿が明瞭に捉えられた(h〜j)。典型的な姿ではないが、サカヅキキクラゲである。今朝は生状態から切り出したが、キクラゲ類の子実層を覗くには、自然乾燥させたものから切り出せば、薄切りにするのは簡単である。 |
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