2006年7月24日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 先日カレエダタケらしいきのこを採取した(a, b)。胞子紋をとりメルツァー液(c)とコットンブルー(d)で封入してみた。カレエダタケかどうかを知るには、担子器の観察が不可欠である。水で封入して子実層をみた。担子器がみえた(e)。中には二次隔壁らしき構造も見える(f)。
 あらためて担子器をフロキシンで染めてみた(g, h)。担子器の基部にはクランプのないもの(g)もあれば、クランプの見られるものもある(h)。フロキシンは細胞内容物をよく染める。したがって、隔壁の両側が同じような成分であれば、隔壁を明瞭に確認することは難しい。
 コンゴーレッドをつかってみることにした。コンゴーレッドは細胞壁や膜をよく染める。したがって、二次隔壁があるのならば、明瞭に区別できるはずである。多くの担子器は二次隔壁を持たない(j)。しかし、明瞭な膜で仕切られた担子器も多数みられた(i, k)。
 菌糸の至るところにクランプが見られる(l)。担子柄は大部分が2つである。ところどころに1つしか担子柄をもたないものもある。これは、カレエダタケとしてよさそうだ。
 従来だとこのきのこをカレエダタケとするには、かなりの躊躇があった。だからカレエダタケとはしてこなかった。しかし、昨日の雑記(2006.7.23)に記したように、担子器にこの程度の二次隔壁が見られれば十分だろう。二次隔壁の確認にはフロキシンよりもコンゴーレッドが適している。

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