2006年8月9日(水)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 先日埼玉県三芳町で採取したサケバタケ(a)のミクロの姿を記しておくことにした。ヒダはひどく褶曲していて癒着したり分岐している(b)。これが観察を困難にしている。カバーグラスに落とした胞子紋をそのまま見た(c)。水で封入したが輪郭が何ともはっきりしない(d)。アミロイド反応はマイナス(e)、フロキシンで染めても輪郭部はあまり明瞭にはならない(f)。
 ヒダは幅が狭くて脆い上に、褶曲が甚だしい。切片切り出しは今回も失敗である(g, h)。過去に何度も試みているが、ヒダ実質部の切り出しは一度たりとも成功したことはない。生標本からの切り出しはひどく困難でも、乾燥標本からだと楽に切り出せて実質部の観察ができる種がある。ヒダハタケの場合はどうであろうか。これまで一度も試みたことはない。
 図鑑にはヒダ実質は散開型とある。固定・脱水・包埋、ミクロトームによる切り出しといった面倒な処置をせずとも確認できるはずである。今回の試行でもダメだったが、是非とも自分の目でヒダ実質部の構造を確認したいと思う。

日( )
HOME