2007年6月29日(金)
 
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(c)
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 一昨日の長柄カミソリの使い勝手と工夫に関する続きである。使用製品は貝印カミソリ(株)製の「LR-5HFP」という5本入り製品(100円ショップ)である。素材としては、昨日採取してきたきのこ数種類を使って、ヒダと傘表皮の切り出しをやってみた。
 長柄カミソリは、購入したままの状態では、支軸から刃がほんのわずか出ている状態だ。このままでは、簡易ミクロトーム(注射器製を含む)の天版部を撫でるように切るのは難しい。刃先をさらに数ミリ手前に引き出して使うと上手く切れる(a, b)。
 長柄カミソリに使われている刃先は、たいてい0.15mm厚のステンレス鋼である。一方従来から親しまれている両刃カミソリは0.1mm厚の炭素鋼で、こちらの方が切れ味は格段に上のようだ。この刃を半切したものを長柄に挟み込んで使うと、さらに使いやすい(c)。

 今朝は最初にステンレス鋼の刃で、6種類のキノコのヒダを、それぞれ数枚ずつ切りだした。最初の数個のきのこでは、30〜40μm厚の切片が比較的楽に切り出せたが、最後の方では、切れ味が落ちて、60μm厚以下に切ろうとすると、試料が引きちぎれてしまい、上手くいかなかった。キノコの種類を代えるつど、消毒用アルコールで刃先を拭き取った。
 つぎに、炭素鋼の刃で同じことをやってみると、6種目のキノコも何とか、40〜50μm厚ほどに切れた。ただ、最初から刃の側面にはベタベタする樹脂状のものがつけてあり、エタノールではこれは拭えない。そのためか、3種類目から前に切ったキノコの胞子などが付着してとれず、次のキノコの胞子と混じってしまった。


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