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すでに何度もみているのだが、またオキナクサハツ(a)を捨てる前にみておくことにした。胞子は最初からメルツァー液で封入した(b, c)。いつも通り、胞子表面(b)と輪郭部(c)に合焦した画像を並べた。写真にする場合、一枚の画像で胞子の表面と輪郭の両者を鮮明に捉えることができないので、結局2枚にせざるを得ない。観察の現場では、顕微鏡の微動ノブを上下しながら、全体像を頭の中で組立ながら全体像を把握することになる。 SEM(走査型電顕)でみると、全体にピントがあうので、1枚の写真で胞子形状を表現できる。ベニタケ類の胞子は、非常に印象的な姿をしていて楽しい。焦点深度が光学顕微鏡とは比較にならないほど深いから、頭の中で全体像を組み立てる必要がない。 ヒダ切片は、簡易ミクロトームを使って切り出した(d)。比較的楽に25〜30μm厚に切り出せるが、あまり薄く切り出すと、試料が二裂したり、捻れてしまう。そこで、40〜50μm厚に切った(d)。水をKOHで置き換えるときに、うかつにもカバーグラスに触れてしまってわずかに動いてしまった。その結果は、ヒダ先端の変形となった(e)。 縁シスチジアはみられない(g)。子実層には、色素を帯びた側シスチジアがみられる(h)。メルツァー液で封入したら子実層はかえってみにくくなった(i)。傘表皮(i)と柄の表面の小さな粒点(j)も、念のためにみておいた。 |
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