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ヤシャイグチは姿形から比較的楽に同定できるきのこらしい。胞子の形が特異的で興味深い。今朝は、先週末の土曜日に日光で採取したヤシャイグチ(a〜c)を観察して楽しんだ。 |
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採取した個体は持ち帰ったときには、管孔部がすっかり崩れて赤紫色でドロドロの粘液状になっていた。このため、胞子紋をとろうと傘をカバーグラスに伏せると粘液ばかりがついて、綺麗な状態での胞子はごくわずかしか得られなかった。 まずは、粘液部分を水で洗い流してから胞子を確認した。合焦位置をかえて撮影した(d)。標本の管孔部がドロドロで、いわゆるドライ状態とはほど遠いので、エタノールで洗浄してからしばらく放置し、乾いてから胞子をみた(e)。このような表面模様を持ったイグチは他に知らない。 ドロドロになった管孔部はそのままでは、切り出すこともできないので、半乾燥状態にしてから、縦切りと横切りにしてみた。予測通り、管孔部実質の構造は不鮮明であり(f)、孔口の形も水泡のためはっきりしない(g)。傘表皮も染色しないと見にくい(h)。3%KOHとフロキシンで組織をバラバラにした。担子器、シスチジア(側/縁不明)、胞子の姿がよく染まって鮮明に見える。 |
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