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昨日の観察結果に基づいて、保育社図鑑の検索表にあたってみた。[ハラタケ目の科の検索表] はp.20〜23にある。番号で [1.] から [24.] までである。[1.] からはじめた。 「球形細胞の集団を含」まず、「もろく割れやす」くないから、[1.] は飛ばして [1'] に移る。すると、[2.] へとある。子実層托実質は並列型だから [2'] に該当し、[10] へ飛ぶ。胞子は角張っていないから [10'.] に行き、[11'] → [12'] → [13] へと導かれる。ヒダはロウ質ではないから、[13'] → [14'] → [17'] → [18] へと飛ぶ。傘の上表皮層は膨らんだ細胞を構成要素にもつから、[19'] → [20'] → [21] へと導かれる。[21] の項目はそのまま該当するから、右端をみると「モエギタケ科」と判定された。科まで絞られると少し楽になる。 そこで、p.190のモエギタケ科に移り、[属の検索表] にあたってみる。[1.] では、胞子紋は黄土色で発芽孔は不明瞭だから、[1'] のスギタケ亜科となり、[5.] へ導かれる。子実体は偏心生ではないから、[6.] へ行く。[6.] の内容を読むと、ヒメスギタケ属とあり、観察結果とほぼ一致する。したがって、p.210のヒメスギタケ属に飛ぶ。 ヒメスギタケ属についての説明を読むと、そこに記された属の特徴は、観察結果とほぼ一致する。さらに、日本産は1種とある。これは、この図鑑が出版された1987年時点での話だから、それ以降に日本新産種が追加されているかもしれない。その件はいったん棚上げとする。 とりあえず、No.369のヒメスギタケについての説明を読むと、観察結果と概ね一致する。あらためて、図鑑の図版ページ(Plate 52)の図をみると、だいたい似たような姿をしている。多分、昨日観察したきのこはヒメスギタケ Phaeomarasmius erinaceella でよいのだろうと思う。持ち帰った時には、傘や柄の表面の刺状の鱗片はかなり脱落していて、直接図版をみても、とてもヒメスギタケには見えそうもなかった。保育社の図鑑はやはりよくできている。 |
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