2008年2月14日(木) |
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昨日さいたま市見沼区のウッドチップを歩いていると、足元にハタケチャダイゴケが群をなしていた(a, b)。発生から日が浅い様子で、黒い碁石のような形をしたペリジオールはまだ柔らかく、ピンセットで摘むと凹んで跡がついた。子実体だけをウッドチップから切り離して(c)、縦に切るとペリジオールがいくつも重なり合っている(d)。
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ペリジオールの下側中央には褐色の粘液質がつき、これで壺の内壁ついている(e〜g)。雨粒に打たれると、ペリジオールは勢いよく飛び出す。すると、粘液質が長く伸びて糸状になる(g, h)。糸は長いものでは20cmを超える。模式図などでは、しばしばへその緒の端に糸が折り畳まれた状態で描かれている。実際には粘性を持った菌糸の塊があるだけで、これが引っ張られて糸状になる。蜘蛛の糸は、体内で折り畳まれているわけではない。
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長く伸びる糸は、細い菌糸で織りなされている(i)。できたての糸はネバネバしているが、すぐに乾いて硬い紐状になる。糸を顕微鏡で覗くと、厚壁の菌糸が分枝し、拳状の節でつながり長く伸びている(j)。拳状の節にはクランプが見られるものもある。何重かの殼皮に包まれたペリジオールの内部には子実層がある(k)。胞子も厚い壁に包まれている(l)(cf: 雑記2006.6.27)。
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