2008年8月7日(木)
 
簡易ミクロトームか実体鏡か?
 
 以前は、試料をピスに挟むとそのままカミソリをあてるのが常だったが、最近では簡易ミクロトームを使うことが面倒ではなくなってきた。ここ半年は、必要に迫られて何度か付け焼き刃で練習した。その成果として、徒手切片よりも安定して切り出せるようになった。

 ふだんは簡易ミクロトームは補助的にときどき使う。プレパラート作成を10回行うと、そのうち7〜8回は、従来どおりもっぱら実体鏡下での作業である。作業用にはワーキングディスタンスの広い20倍固定の実体鏡を主に使っている。最近は照明装置も使うようになった。

 あらためて、簡易ミクロトームの使用と、実体鏡下での切り出しとのメリット・デメリットを、場当たり的に比較してみた。適切な使い分けが妥当なのだろう。

  簡易ミクロトーム使用 実体鏡下での切り出し
切り出しの難易度 比較的短時間で習熟できる (たぶん) かなりの慣れが必要
切片の移し替え やや熟練を要する 比較的簡単にできる
必要な道具類 ピスと簡易ミクロトーム 実体鏡と照明装置
取扱試料の適不適 微細なもの、脆いものは苦手 慣れれば何でも切れる
どこを切っているのか 熟練しないと分かりにくい 初心者でもすぐに分かる
外出時の利用 携帯性に優れる 携帯性はひどく悪い
カミソリの消耗度 数十回使用してもよく切れる 十数回切ればナマクラになる
付随的な問題 適正径のピスの入手が必要 カミソリの消費量が多い
その他 簡易ミクロトームは入手困難 試料押さえジグの工夫が必要

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