| 2008年9月29日(月) 
 |  | 
| 富士山の三合目付近で採集したきのこについてのメモ。現地で見たとき、てっきりチャヒメオニタケだろうと思った(a, b)。傘の表面をみると・・・?と感じた(c)。ヒダは直生(d)。なぜか、先日富士山で採取したきのこの多くが、まともな胞子紋をとれなかった。このきのこも同様だが、メルツァー液で封入するとアミロイドだ(e)。ということは、チャヒメオニタケではない。 
 | 
|  | 
|  (a)
 |  (b)
 |  (c)
 |  (d)
 |  (e)
 |  (f)
 |  
|  (g)
 |  (h)
 |  (i)
 |  (j)
 |  (k)
 |  (l)
 |  | 
| ヒダ切片を切りだしてみると、シスチジアがない(f)。より鮮明に捉えたいと思ってフロキシンで染めてみた(g)。ヒダ実質は並列型(h)。傘表皮をみると球形の細胞が数個、柵状に並ぶ(i)。KOHで封入すると赤褐色を帯びた(j)。柄の表皮も水(k)とKOHとでは(l)、ずいぶん色が違う。 あらためて、保育社図鑑のハラタケ科シワカラカサタケ属の掲載種をたどると、シワカラカサタケ Cystoderma amianthinum ということになる。チャヒメオニタケなら顕著なシスチジアがあり、胞子は非アミロイドだ。富士山のモミ主体の針葉樹林に出ていたことを考慮すると、やはりシワカラカサタケなのだろう。
 | 
| 
 |