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先週土曜日に採集したクヌギタケ属を覗いて楽しんだ。ヒダの柄に対する着き方は上生(b)。ヒダを実体鏡で覗くと、先端部は意外と幅広く縁には白毛が無数についている(c)。クヌギタケ属のきのこは日常頻繁に出会うにもかかわらず、その多くがいまだに名無しのままだ。 このきのこもどうやら無名らしい。針葉樹(マツ)の腐朽木と広葉樹(コナラ)の腐朽木に束生していた。とりあえず両者を分けて持ち帰っていたが、光学顕微鏡と試薬による反応からは、同一種であることを示唆している(DNAデータをとれば隠蔽種のはずだ、と言われそうだが・・・)。 |
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胞子は弱いアミロイド、縁シスチジアは先細フラスコ状〜棍棒状、先が二股のものなどあるが、いずれも表面は平滑で微突起などはない。カサの表皮組織は短く太い菌糸が匍匐ないし平行に走る(k)。さらにその上には、微突起を持った細長い菌糸が平行に走る。 ヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁を見たが、あまりにも厚いため暗くてシスチジアの判別は困難だった。そこで、フロキシンを加えてKOHで封入して軽く押しつぶした画像が(h)だ。カサ上表皮は透明でコントラストが弱く見にくいので、フロキシンで染めた。 |
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