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広葉樹林に赤色のベニタケの仲間が出ていた(a, b)。ヒダとカサ肉、柄の三ヵ所に、グアヤク、硫酸鉄、フェノールをふりかけた。試薬滴下直後には色の変化はあまりなかった。5分ほどすると、グアヤクを滴下した部分がわずかに赤みを帯びてきた(c)。 呈色反応試験をしたヒダなどはしばらく放置して、その間に胞子(e)をみた。ついで、ヒダを一枚取り外して、スライドグラスに寝かせ、フロキシンをたらして縁をみた。縁シスチジアらしきものが見える(f)。とりあえずヒダ横断面を切り出してみた(g)。 |
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ヒダ断面の先端付近には透明薄膜の縁シスチジアらしきものがある(g, h)。ヒダの微小片を押しつぶして、縁シスチジア(i, j)、担子器(j)などを確認し、カサ表皮の様子を水(k)とフロキシン+KOHでみた(l)。呈色反応試験開始から、すでに15分ほど経過していた。 先ほど呈色反応をみるため試薬を滴下したものをみると、グアヤクの部分が濃緑色に、フェーノールの部分が暗紫色に変わっていた(d)。硫酸鉄を振りかけた部分はほとんど変化が無かった。さらに30分経過しても色の変化はなかった。カサ肉、柄でも反応は同じだった。 呈色反応を確認する場合、滴下数分後の色変だけをみると、グアヤクで赤変、硫酸鉄とフェーノールには無反応といった、誤った判断に陥ることになる。 |
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