2009年7月17日(金)
 
呈色反応とアイタケ型
 
 昨日採取したアイタケを覗いてみた(a, b)。ベニタケ属といえば呈色反応が重視される。カサの一部を削り取って3種の試薬をふりかけた。グアヤクはたいていすぐに反応するが、硫酸第一鉄やフェノールは反応が出るまでに一定の時間が必要らしい(c, d)。
 昨夜のうちにカサの断片をカバーグラスに乗せて胞子紋をとった。今朝になるとカサ表面がすっかりカビに覆われて白くなっていた。猛暑の時期はベニタケ類も以外と腐敗が速い。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 胞子をみてから(e)、ヒダを一枚切り出した(f)。何度か切り出してみたが、縁シスチジアははっきりと確認できなかった。ヒダの側には多数のシスチジアがみえた(g, h)。カサ表皮を切り出してみると、いわゆるアイタケ型を確認できる。水だけだとコントラストが弱くて目が疲れる(i)。フロキシンで染めると明瞭にとらえられた(j, k)。担子器もフロキシンで染めると計測が楽だ(l)。

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