2009年9月26日()
 
傷だらけのスライドグラス
 
 コケやキノコの同定にはプレパラートの作成が欠かせない。1点につき何枚かのプレパラートが必要となる。その都度スライドグラスを交換していると膨大な数を消費する。そこで、何年か前から、原則として1種につきスライドグラス1枚としてきた。
 今年からは数日〜1週間で1枚を使い回してきた。別のキノコやコケを検鏡する場合、消毒用アルコールとティッシュペーパーでスライドグラスを拭って使う。カミソリ刃による傷や多少のコンタミに対しては目をつぶる。撮影はコンタミ部分をよけて撮ってきた。
 今月は2枚のスライドグラスを交互に使って、コケとキノコを検鏡してきた。ティッシュペーパーで拭っては使うので、スライドグラスの洗浄は今年に入って一度もやっていない。かつての洗浄頻度が嘘のようだ(雑記2005.6.4)。超音波洗浄機は宝の持ち腐れ状態だ。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(c) x 10
(e)
(d)
(f)
(d) x 10
 今月はコケ17点、キノコ40点ほどを検鏡した。作ったプレパラートは300〜400枚ほどになる。昨夕、数日前に採取したアカヤマタケ属菌のヒダを切り出した(a)。接眼レンズを覗くと、汚れとひっかき傷がすさまじい(b)。1枚のスライドグラスを150〜200回使った結果がこれだ。よく見ると数百の傷がある。極細ピンセット(c)とカミソリ(d)がつけた傷が最も多い。同定にはこれで構わないが、撮影結果は美しくない。新品は手元に400枚弱、さて明日からはどうしよう。

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