2009年10月6日(火)
 
青森県産のマツタケ
 
 マツタケは、すぐに食用に回されてしまうので、なかなかていねいに観察する機会はない。青森県の友人から採れたてホヤホヤの新鮮なマツタケを送ってもらった。観察目的なのでカサの開いた個体だ(a)。綿毛状の皮膜も残っている(d)。
 ヒダのつきかたは湾生だが、一部に直生のヒダもある(b, c)。しっかりしたきのこなので、ヒダの横断面は楽に切り出せる。シスチジアはない(e, f)。ヒダ実質は並列型(g)。ヒダ先端の組織はシスチジアというほどではないが、やや分化している(h)。担子器の基部にクランプはない(i)。子実体のどこをみてもクランプはない(j)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 カサ表皮は薄膜でやや太めの菌糸が匍匐状態となって連なる(k)。胞子紋は白色。胞子は類球形〜広楕円形で非アミロイド(l)。観察の終わったマツタケは標本となるので、つい今しがた乾燥器の中に放り込まれた。マツタケ臭が部屋中に漂っている。

日( )
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