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先週多摩湖畔で採集したチャヒラタケ属(a)がひとつだけ冷蔵庫に残っていた。半乾燥状態となり縮れてすっかり小さくなっていた。袋の縁にしっかりと胞子紋がついていたので、これから胞子を採取した。胞子表面には微細な疣があるようだが、鮮明には捉えられなかった(b, c)。 半乾燥ということもあって、脆い生の時とちがって、ヒダ切片が楽に切り出せた(d)。ヒダ実質を見た後、カバーグラスの縁からフロキシンを流し込んで、ヒダの縁をみた(f)。次いでヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁をみると、随所に束生する縁シスチジアがある(g, h)。どうやら、先に切り出したヒダ切片は、縁シスチジアがあまりない場所を切り出したようだ。 |
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スライドグラス上のヒダの一部をKOHで封入して組織をバラした。いわゆる押しつぶし法だ。縁シスチジア(i)、担子器(j)、クランプ(k)などが明瞭に捉えられた。カサ表皮の組織には微細な色素粒点をもった菌糸が匍匐している(l)。見たとおりのクリゲノチャヒラタケなのだろう。 | |||||||||||||
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