2009年11月11日(水)
 
スジチャダイゴケの担子器
 
 チャダイゴケの仲間では、カップの中にペリジオールという硬い殻の碁石状のものが入っている(b)。ペリジオールの内部には、厚い細胞壁を持つ胞子が多数格納されている。スジチャダイゴケを採集したので、胞子と担子器を覗いて遊んだ(雑記2005.8.25同2006.9.17)。
 胞子を見るのは簡単だ。ペリジオールを切って中をみれば、多数の胞子が直ぐに見られる(c)。だから、胞子の姿は広く知られている(f)。しかし、担子器を見たことのある人は少ないようだ。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 昨日も書いたが腹菌類とよばれてきたきのこには、成菌になると担子器が溶けて消失するものが多い。したがって担子器を確認するには、まだカップを広げていない若い菌の採取が必要となる(a)。あまり若い幼菌だとまだ子実層ができておらず担子器の確認はできない(e)。
 観察には適度に生育した幼菌を使う(d)。今朝は目的がスジチャダイゴケの担子器だったので、殼皮やペリジオールの層構造などには目もくれず、もっぱら担子器ばかりを覗いた(g〜l)。

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