2010年2月10日(水)
 
あぁ蔵書の処分
 
 手元の山岳図書数百冊を図書館に寄贈しようとして断られた。予算・人員不足のため、受け入れられないのだという。やむなく、古典的名著として定評のある230冊ほどをリストにして、数ヶ所の古書店に買取見積りを依頼した。50冊ほどには蔵書印が押してあった。
 ある山岳図書専門店は「蔵書印を押した書籍が多いので見積もりを遠慮させていただきます」とのことだった。一方、ていねいにひとつひとつ値付けをしてくれた専門店が出してきた価格は、230冊で23,000円だった。平均すると1冊100円ということになる。
 いくつかの山岳関係の古書店で販売価格をみた。見積もりを依頼したある全集は1セット15万円だった。見積書ではこの全集の買取価格はたかだか1,000円。全般的に買取価格と販売価格の差は15〜150倍ほどの開きがある。これが古書というものの相場なのだろうか。
 標本や蔵書を処分するという行為は、自分を切り売りしているようで気分がよくない。しかし、狭いスペースのなか、新たな関心事に対応するには、これも致し方ないことなのだろう。

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