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去る3月3日に東京多摩湖畔の緑地で、遊歩道の小径で柄の黒い束生するきのこを採取した。階段状に横に埋め込まれた丸木から出ていた(a)。ヒダには脈絡膜があり(b)、カサ表面は細かい隆起した皺がある(c)。乾湿の繰り返しによって平滑だったカサ表皮が縮まったようには見えにくい。ルーペでみると、ヒダの縁や側面には大きなシスチジアがあるようだ(d)。
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ヒダの断面をみると(e)、先端が球状になった長いシスチジアが、縁にも側面にもある(f)。担子器は細長く、基部にはクランプがある(g)。カサ表皮は気球型の細胞が柵状に並ぶ(h, i)。カサ表皮にも柄にも、要するに体表部の全体に、ヒダのシスチジアと同様のシスチジアがある。胞子紋は白色。胞子は非アミロイド(j, l)。フロキシンで染めると輪郭がよりはっきりした(k)。 キシメジ科のきのこだろうが、保育社図鑑からは属にまでもたどりつけなかった。熱意のある人ならば、国内外の図鑑類にあたり、さらにWEB情報なども得て、モノグラフや論文などの検索に進むのだろう。その気はないので、これ以上深入りはしないことにした。 |
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