2010年4月13日(火)
 
ヒダ切片:マスターベーション
 
 東丹沢の林道から持ち帰ったきのこの一つを観て楽しむ・・・、はずだった。そのためには、確実に胞子紋を採り、ヒダやカサの横断面をうまく切り出せるとよい。なまじ、一画面で鮮明なヒダ断面の写真を撮ろうと、変な色気を出すとろくなことにならない。きのこはヒメアジロガサなどに近い Galerina ケコガサタケ属のものだろう(a〜f)。ヒダを切り出した(g〜l)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 薄く切れたと思えばヒダ先端が欠如している(g〜i)。やっとヒダ先端が切れたと思えば、封入にしくじって気泡が入ったり(j)、やや厚すぎて不明瞭となった(k)。今度こそと思えば、カバーグラスをかぶせるときに子実層を一部つぶしてしまった(l)。脆いきのこや小さなきのこの切片作りはむずかしい。あいかわらず、滅多にうまくいかない。簡単にヒダ切片を作れるのであればそれもよいだろうが、同定目的であればヒダ切片の作成は単なるマスターベーションに過ぎないだろう。

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