2010年5月12日(水)
 
二つの子嚢菌 U
 
 岡山遠征中に出会った子嚢菌です。テンガイカブリタケ(d〜f)には今年はもう出会えないかなと思っていたのですが、コケフォーレ初日に一人で行動し始めてすぐの出会いでした。沢沿いの道路をへだてた瓦礫の斜面です。桜のはなびらがちらほら落ちているだけで近くに桜の木はみえません。2個体しか見当たらず、さがそうとしましたが斜面は急で登ろうとしてもすぐにずり落ちてしまうのであきらめました。
 クロチャワンタケ(a〜c)と思える個体は高梁市の自然公園内、ヒノキ、コナラ混じりの林のコケから発生していました。未成熟のため帰宅後追培養し観察したのですがやはり胞子は充分成熟しませんでした。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 兵庫のNさんが送って下さった大谷博士のクロチャワンタケ他2種の比較表を改めてみて検鏡のやりなおしです。托外皮層の厚さ(c)、組織、外側何層?、内側と・・・外皮層はどこからどこまでか? 外皮層外側は真っ黒で組織がどうなっているのかわかりません。やっとでほぐしてみると、どうも多角形細胞からなっていて黒色が著しいだけのようです。きちんと見て記録し撮影する作業は大変だ! (Y. A)

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