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昨日と一昨日の二日間は、四国で採集したコケと地衣の標本整理、写真と標本番号の照合に精一杯で、他の作業はほとんどできなかった。採集点数が150点を超えていて、撮影した画像も各々について3〜10枚ほどある。小さくて似通ったコケでは、標本と画像との対応をつけるのに時間がかかった。きのこの標本と写真との照合に比較すると数倍の時間がかかった。
アセタケ属は図鑑との絵合わせだけでは種名にまではたどり着けないきのこの典型なのだろう。近郊の雑木林にでていたアセタケを覗いて遊んだ。胞子はインゲン豆形をして平滑なのでアセタケ亜属ということになる(c)。ヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁をみたところ、やたらに水を含んで縁の様子がよく分からない。何度試みても同じだったので、封入液をKOHに変えて軽く押しつぶしてみた。縁には薄膜で棍棒状〜のう状のシスチジアが密集していた(d)。ザラツキトマヤタケ節のきのこということになる。ヒダの断面を切り出しても縁の様子はやはりよく分からない(e)。側シスチジアがないことははっきりした(e, f)。
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ヒダの一部をフロキシンで染めてKOHで封入して押しつぶした。縁シスチジアは便腹状〜棍棒状をしたものが多く(g)、担子器の基部にはクランプをもったものと持たないものがある(h)。カサ表皮をカサ頂部とカサ縁で(i, j)、柄の表皮を上部と下部でみた(k, l)。カサシスチジアは無く、柄の上部には縁シスチジアとよく似たものがある。オオキヌハダトマヤタケかその近縁種なのだろう。 |
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