2011年2月10日(木)
 
エノキタケ −久しぶりの生標本!−
 
 過去の「雑記」でエノキタケのミクロの姿(2010.2.13)を確認してから観察をはじめた。ヒダ切片がなかなか薄く切れないし、ステリグマをつけた担子器がみつからない。子実体があまりに泥にまみれていたので洗ってしまったからだろうか。胞子は短時間で多量に落下したのに、ステリグマ付きの担子器が少なかった。縁、側シスチジアはどちらも少なく形も同じようだ。
 
(a)
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(b)
(b)
(c)
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(d)
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(e)
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(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 ひだ観察にいいかげん疲れて、気分転換にカサ表皮を観察しはじめた。やや乾燥気味の子実体から採取したので切片は作りやすかった。長い槍状の菌糸がまっすぐにいっぱい伸びている。厚膜で茶褐色のものもあるが、無色の細い菌糸が柵状にみえる。その先端部分に胞子が層状に積もっている。菌糸の間を埋めているのはどうも無色透明のゼラチン質のようだ。
 菌糸組織のクランプはカサ肉、柄、ヒダ実質にもある。ヒダ組織をみていて妙な球状のものに気づいた。はじめはクランプなのかな? 菌糸が伸びはじめたものかなと思った。どうも菌糸が酵母状に分裂したようである。 (Y. A.)

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