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ヒダにあるだろうシスチジアの有無や形状を確認したい場合、よくやっているのが以下に記した方法だ。ここでは先日観察したニセホウライタケのヒダを用いた。図式化するとまずヒダを一枚取り外して、スライドグラス状に置く(a, b)。次いで、カミソリで小片に切り分ける(c)。 (A)片では縁シスチジアの有無と形状だけをみる。組織が透明で見にくいことが多いので、たいていはすぐにフロキシンで染めてしまう(d)。この後は、(A)片の縁をみて(e, f)、縁シスチジアがあるようなら押しつぶし法でバラして観察する(g)。このとき水をKOHで置き換える。 (B)片には縁シスチジアはないわけだから、もしシスチジア様の組織があればそれは、一般的に側シスチジアということになる。これは最初から押しつぶしてバラしてしまう(i)。シスチジア風の形を探して、あるようならば倍率を上げて観察する(j)。 |
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実際にはルーペや実体鏡などで、ヒダを見ながら、先細ピンセットで、縁細片をつまみ出して縁シスチジアを確認したのち(A)、ヒダ内部をつまみ出して側シスチジアを確認している(B)。つまりいちいちカミソリを使って切り出してはいない。ヒダの横断面を切り出して先端や縁をみても、小さなシスチジアや疎らなシスチジアはわかりにくい。そこで、この方法がとても役に立つ。 | |||||||||||
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