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コガネタケはわざわざ顕微鏡で見るまでもなく、野外で簡単に同定できる数少ないきのこの一つだ。だからわざわざ顕微鏡を使って観察する人は少ない。胞子だけならまだしも、ヒダの断面を切り出したところでシスチジアもないし、顕微鏡で覗いて興味深い構造はないように思えてしまう。しかしカサやツバ、柄の表面を被う黄粉は実に楽しい姿を見せてくれる。 先日多摩湖畔の緑地から老菌断片と若い菌を持ち帰っていたので、とりあえず胞子(b, c)、ヒダ断面(d, e, f)、カサ表皮(g, h)、担子器(i)などを見た。なぜか老菌のヒダは、一様に縁が丸くよじれていた(d)。黄粉は実に色々な姿をしていて、多数の指先状突起をもっている(j, k, l)。 |
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「きのこ雑記」の中で、継続的に更新されているのは「今日の雑記」だけなので、コガネタケについても「顕微鏡下の素顔」にはお粗末な胞子画像が一枚掲載されているだけだ。 2004年夏のデータ喪失時に数百種のミクロ画像を失ったが、この中にはコガネタケのミクロ画像が400点以上あった(雑記2004.8.1、同2004.8.2、同2004.8.11)。あれから既に7年以上経つが、いまだに消失した数百種について一割も再構築(撮影・観察・記録)できていない。 |
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