2012年4月26日(木)
 
オオズキンカブリタケの大群生
 
 早朝三春町の瀧桜を鑑賞に家を出た。わが家から片道約75km。観光客と通勤車の渋滞を避けて、まだ暗い早朝4:00に家を出発。霧雨が降っていたが、三春町に入る頃には止んでいた。三春町は老齢の美事な桜がとても多い。中でも極めつけは樹齢千年以上といわれる瀧桜だ。現地に到着したのはam5:40頃だったが、既に大勢のカメラマンや観光客がいた。
 桜詣を済ませたあと、桜並木と手頃な斜面を探して何ヶ所かに車を駐めた。目標のキノコはオオズキンカブリタケ。景観からこれはと思える場所があった。車を止めて数歩あるくと、樹下の斜面には200本以上の子実体が足の踏み場もないほどに乱立していた(a, b, c, e)。さらにその下の草むらを見ると、そこにも100本以上の子実体が出ていた(d, f)。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 これまでにも数十本のオオズキンカブリタケの群生には出会ったことがあるが、これほど多数の子実体が乱立する姿は初めてだった。おまけに福島県に転居してからは初めての出会いでもあった。成熟の程度も適切であり、非常に恵まれたタイミングだった。菌類レッドデータリストでも、情報不足(DD)というランクで再調査の対象となっている。今回は乱獲の恐れを気にすることなく、良質の標本を採取することもできた。

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