2012年11月17日()
 
Neolectaとメルツァー試薬
 
 カベンタケモドキなどGeoglossaceae(テングノメシガイ科)のNeolecta属は面白い特徴をもっている(a〜c)。この属には子実層に側糸がない(d)。子嚢は、直接メルツァー試薬を使おうと(e)、あらかじめKOHで前処理してから使おうと(f)非アミロイドだ。しかし、KOH中で熱してから(g)メルツァー試薬で封入すると子嚢壁が青緑色に変色する(h, i, j)。このため新たにNeolectaceae(ヒメカンムリタケ科)を創設しGeoglossaceaeから独立させるべきだとの説もある。
 子実体をKOH中で熱し(k)、水洗いをしてから、メルツァー試薬を滴下すると青緑色に変色する(l-イ)。常温のKOHに浸したものでは変色は見られない(l-ロ)。この反応の確認にあたっては、熱したKOHに浸した後、メルツァー試薬で処理する前に、必ず水洗処理を施す。なぜならKOHは酸、メルツァー試薬はアルカリなのだから。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 朝ふと縁側から床下をみると狸が入り込もうとしていた。しかし脅かしても動かない。おかしいなと思って触れてみるとすっかり死後硬直していた。引き出そうとすと、向こう側に落ちてしまった。潜り込んで引き出すのはちょっと難しい。周囲には何となく死臭も漂っている。
 集落の溜池は、10月から11月初め頃まではすっかり水を抜かれていたが、先週あたりから水を溜め始めたようだ。今年はもう池底を歩くことはできなくなった。

日( )
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