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一昨日富岡町の大倉山自然公園で明るい黄褐色で柄がビロード状のきのこに出会った(a, b)。広葉樹の倒木から出ていてカサ径4〜6cm、柄はやや強靱で、ちょっと見たところホウライタケ属を思わせた。胞子紋は白色で、KOHで封入すると(c)、水で封入したときよりもサイズがやや大きくなり、縦横比も変化した。胞子はアミロイド(d)。 厚くてしっかりしたヒダは切りやすかった。ヒダ実質は錯綜し(d)、先端が枝分れした縁シスチジア(g, i)と厚壁の側シスチジア(h, j)があり、担子器は細長い。カサ表皮は意外にも細い菌糸が立ち上がり気味にやや匍匐している(k)。柄は上から下まで毛状の菌糸に被われている(l)。 |
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ホウライタケ属ならば胞子は非アミロイドだし、カサ表皮の構造もあまりにも違う。それでも、多分(旧)キシメジ科のきのこではないだろうか。 現地は高線量地帯で、原発事故以降つい最近まで閉鎖されていたため、遊歩道はすっかり荒れ果てている。当日も手持ちの線量計で4.6〜8μSv/h(地表1m値)を示していた。 |
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