|
||||||
2012年7月に神奈川県入生田で出会ったきのこである(a)。Schumacherのモノグラフと格闘し、Scutellinia minor におとした。さあこれで「今日の雑記」を書くぞと思い写真を選び、記録を読み返してみると、自信が持てなくなってしまった。剛毛の隔壁の数と根元の分岐数がS. minor とするには疑問が残った(b)。 再度、乾燥標本から毛の顕微鏡観察をし直し、あらためて検索表をたどった。他に可能性のある種の記載を読みもらしているのもわかった。読みもらしていたS. barlae の記載には胞子が「完全な球形(perfectly globose)」と書いてあった。自分の計測結果を再検討をしてみると20個測った胞子のすべてがほとんど球形であった。類球形と思えるものはなかった(c, d, e)。 S. barlae とS. minor についての記載のnoteには両者が混同されていると書いてある。比較しやすいようにとこれらを表にしてみた。胞子の形、剛毛の隔壁、根元の分岐などからS. barlae に限りなく近いように思える。 (Y. A.)
|
||||||
|
||||||
(表をクリックすると大きくなって読みやすくなります) このところやたらに顕微鏡やらExcelにかじりついていると思ったら、こんなことをしていたんだ! それにしても、慣れない大部のモノグラフを必死に読んだり、乾燥標本を何度も何度も検鏡してみたり、あきれるほどによくやっています。 (I. A.) |
||||||
HOME |