ハタケチャダイゴケを切り刻んで遊ぶ | |||||||||||||||||||||||||
自宅庭に積み上げた籾殻には広範囲にハタケチャダイゴケが発生している(a, b)。久しぶりに幼菌から老菌までを適当につまみ出して遊んだ(c)。 胞子を納めたペリジオールは黒色の碁石のような姿をして(e, f)、カップの中に整然と収まっている(i〜k; l, m)。碁石の裏面中央にはへその緒があり(n)、折りたたまれた状態でカップ内面に付着している(o)。へその緒を構成する繊維には強い粘性がある。 きのこ本体のカップに雨粒が命中すると、長く伸びたへその緒を引きずって碁石は勢いよく飛び出す。へその緒は、飛び出した先に細い葉でもあると、付着してクルクルと巻き付く。ペリジオールは虫や動物に食べられ、糞と一緒に新天地に排出される。雨の日にチャダイゴケのそばでしゃがみ込んで見ているとおもしろい。雨粒が命中するたびに一気に碁石が飛び出す。むろん、衣類や体にも碁石は遠慮なく付着する。
(旧)腹菌類の多くがそうだが、成菌になると自ら出した酵素によって担子器は溶けてしまう。だから、担子器を観察するのは意外と難しい。成熟した胞子が担子器についた状態を見るのはほとんど不可能だ。やっとのことで見つけた担子器についている胞子は、未成熟の小さなものばかりとなる(v, w)。ペリジオールの外皮も三層からなるが、カップの部分も三層からできている(x)。
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昨日はさいたま市の暑さですっかり体調を崩してしまった。帰路、茨城県東海村の村松虚空蔵堂によって周辺を歩いてみたが、すっかり乾燥仕切ってきのこの姿はほとんどなかった。 |
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