毛むくじゃらの硬質菌:シラゲタケ | |||||||||||||
硬いきのこといってもカサ表面に荒々しい毛をまとったきのこはそう多くはない。保育社図鑑によれば「傘の背面が粗大な荒々しい束毛でおおわれる多孔菌は熱帯に多く」と記される。まるでミノをまとったように見えるシラゲタケ(a, b)は「ヨーロッパにはない」とも記されている。 属名については議論があるようだが、形態的には何とも異様な姿をしている。日本は熱帯ではなく、ましてや日光の山間部はどちらかと言えば亜寒帯になろうか。シラゲタケに出会ったのは中禅寺湖畔のボロボロに腐朽したミズナラ倒木上だった(a, b, c)。カサ上面の毛は長さ2〜4mmほどあり(d, e)、きのこの断面を見ても際立って長い(f, g)。管孔は大きく径0.5〜1mmほどある(h)。菌糸にはクランプがあり(j)、厚壁の原菌糸が見られる(k)。骨格菌糸のようなものが無数に見られるが(i, j)、その先を辿って行くと隔壁を持つものが多い(l)。ということは、骨格菌糸のように見えるやや厚壁の菌糸は原菌糸ということになろうか。二菌糸型なのか三菌糸型なのかよくわからない。 |
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自宅周辺の入り組んだ道を散策していたら、田圃の畦にいくつもの大きなスギタケ群落ができていた。鮮やかな明るい黄褐色が遠目にもよく目立った。干し柿は再びカビで全滅! | |||||||||||||
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