この寒い季節にワサビタケが・・・ | |||||||||||||
昨日午前中、サカズキカワラタケの様子を見たいと思って日光市の名勝憾満ガ淵を散策した。サカズキカワラタケはいたるところに出ていて目的は果たせた。ふと倒木をみるとワサビタケが出ていることに気づいた(a〜c)。一般的には夏から秋にかけて出るきのこで、まさか12月に出会うとは思いもしなかった。念のため持ち帰っていろいろと確認してみた。 小さなきのこで、噛んでみると非常に辛い。偏心した位置に短毛の生えたやや短い柄があって(d)、隣接するヒダの間には脈絡脈があり(e)、胞子がアミロイドで(f)、とらえどころのない妙な形の縁シスチジアがあることを再確認した。間違いなくワサビタケだ。 キノコの断面を切り出して(g)、ヒダの先端をみるとモヤモヤとはっきりしない(h, i)。ヒダを一枚スライドグラスに寝かせて縁をみると確かに縁シスチジアらしきものを確認できる(j)。フロキシンで染めてKOHで封入して押しつぶしてみると、それらしき構造を確認できる(k, l)。 |
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久しぶりにカサと柄をもったやわらかいきのこを扱うことになったが、ヒダの断面を切り出すのに難儀した。暖かいとはいえ12月だ。レイノー症の宿命で手足の指先が冷たくなり四六時中痛みを伴い上手く動かせないため、なかなか思い通りの切り出しができなかった。 | |||||||||||||
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