こんなところにどうして:どうみてもナメコ | |||||||||||||
近くの杉植林地である史跡二宮林を散歩した。この時期にはあまり人が入らないと見えて足元は落ち葉が深く堆積して多くの場所では小径はかなり荒れてとても歩きにくい(a, b)。 板橋バイパスの側から歩き始めたが遊歩道の反対側の踏切に近づいたところで、なにやら乾燥したきのこが凍っていた(c)。この辺りでは昨年の今頃すっかり乾燥しきったエノキタケが束生していた。だからこのきのこもエノキタケだろうと思って裏面をみるとツバがある(d)。 同じ材の周辺をよく見ると、乾燥しきっていない新鮮な子実体を見つけた(e)。これもすっかり凍っていたが裏面をみると明瞭なツバがある(f)。材は落葉広葉樹のようだ。 持ち帰ったきのこを解凍させてから、改めてじっくりと眺めてみた(g, h)。胞子紋はたっぷり落ちた。そこで胞子を見ると楕円形〜そら豆型で長さ4〜6×2.5〜3μmで、発芽孔の有無ははっきりわからない(i)。ヒダの縁には縁シスチジアらしきものが見える(j)。そこでヒダの先端付近を押しつぶしてフロキシンで染めると縁シスチジアが明瞭になった(k)。KOHで封入してもクリソシスチジアのようなものは見られない。ヒダ実質は並列型で菌糸にはクランプがある(l)。 観察結果からはこのきのこはスギタケ属のように思える。既知種で近いのはナメコだが、このきのこに強い粘性はなく、カサ表面を濡らすとヌルっとする程度だ。 解凍された状態での色や臭い、さらに噛んでみたときの感触はナメコそのものだ。でもねぇ〜、こんなところにナメコ? |
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今朝3:30には外気温マイナス5.5度、室温3.5度。灯油の消費量が増え始めた。 | |||||||||||||
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