岩山ハイキング:あまりに危険な猿岩の鎖場 | |||||||||||||||||||
鹿沼市にある岩山という低山を歩いてきた(a)。標高は328mしかないが、毎年何人かの墜落による死傷者を出している岩だらけの山だ。墜落事故は尾根筋の数ヵ所でも起きているが、大部分が猿岩と呼ばれる70〜80mほどの鎖場[写真(a)の黄色囲み及び(r)]で起きている。 自宅から26Kmほど走ってハイキングコース起点の日吉神社に着き(b)、神社脇の杉林に車をとめて(c)、標識に従って樹林の中を歩き始めた(d)。やがて急な岩場が現れ(e)、50〜70度位の傾斜の大小の岩場(f)を上下しながら、尾根筋を最高地点の岩山に向かって進んだ。鉄梯子のついた場所も数ヵ所ある(g)。狭い急斜面の岩の間をすり抜ける場所が何ヵ所もある(h)。随所に平たんな道も多少あるが、尾根筋は岩だらけで(i)、やがて山頂に到着した(j)。 千葉県野田市からやってきた二人連れに出会った。岩山の山頂で彼らと雑談をしながら40分ほどのんびりした(k)。この少し先からが事故の多い猿岩の鎖場が始まる(l)。彼ら二人は当然のように迂回路を降りて行った。鎖場の起点から下を見るとあまりに急で底が見えない(m)。 いよいよ鎖に掴まって下り始めた(n)。凝灰岩で足場がほとんどなく、専ら靴底の摩擦を最大限利用して体を岩から離して降りるしかない。ところどころ小さな足場のある場所もあるが、60度から80度ほどの傾斜の斜面はツルツル滑って腕がとても疲れた(o, q)。あらかじめ準備しておいた簡易ハーネスとカラビナを鎖にかけて(p)、途中何度か休みながら降りた。 この鎖場の写真(m〜q)はすべてカラビナをかけて体を固定した状態で撮影したものだ。ハーネスなりカラビナを使わないと、鎖場を降りながら撮影するなど不可能に近い。下のゴルフ場に降りて上を見上げると、いま降りてきた猿岩を仰ぐことができた(r)。 |
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猿岩の鎖場を降りようと思ったのは2週間ほど前。そのために先週簡易ハーネスを作り、ぶら下がったり強い振動を与えたりして耐久性等を確かめておいた。それにしても「ハイキングコース」と表示するには、全般的にあまりにもシビアなコースで、特に猿岩の鎖場を下るのは非常に危険だと思った。途中で腕力が尽きて墜落する人が続出するのも不思議はない。ここを歩くならば鎖場を降りることは避けて、急ではあっても迂回路を使って下山すべきだろう。 | |||||||||||||||||||
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