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2017年6月3日(土) オオシトネタケだった
 今年のシイタケほだ場はきのこの発生がいたって悪い。特に子嚢菌はごくわずかしか発生していない。普通ならば5〜6種類の子嚢菌がボロボロになった材から発生しているものだ。この日は、フクロシトネタケの仲間、薄色のチャワンタケ類、アラゲコベニチャワンタケの仲間くらいしか見られなかった。もっとも担子菌の発生もあまりよくない。
 大型のフクロシトネタケの仲間だけを持ち帰った(a)。この仲間ではオオシトネタケも同じようによく見られるが、肉眼的形態だけからではいずれなのか分からないことが多い。でも姿かたちがきれいな成菌では、いくらサイズが大きくとも、胞子が未成熟なのが普通だ。だから、この仲間の胞子を確認するにはくたびれ切った老菌を見なくてはならない。幸いすぐ近くにそういった条件を満たす老いぼれ菌があった(b)。
 老いぼれ菌の子実層には多くの未成熟な子嚢が残っていた。そのうちから成熟したものを選びだした(c)。普通にKOHで封入して、胞子表面(d)と輪郭部(e)を見た。オオシトネタケだった。子嚢先端は非アミロイドだ。メルツァーで封入したときの胞子(f)はKOHで見たときと特に変わりない。遊びついでに、フロキシン(g, i)とコットンブルー(h, j)で染めて表面と輪郭を眺めてみた。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 そういえば、昨年はフクロシトネタケには出会わなかったかもしれない。