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[標本番号:No.28   採集日:2006/10/28   採集地:栃木県、日光市]
[和名:コツボゴケ   学名:Plagiomnium acutum]
 
2006年11月6日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 10月28日に、栃木県の鬼怒川遊歩道で何種類かの蘚類を採取した。渓流沿いでやや日陰の地上に大きな群をなしていた(a)。直立して頂端に若い胞子体をつけた茎では放射状に葉がつくが(b)、地面を匍匐している茎では、葉が左右相称から扁平気味についている。ところどころで、匍匐した茎の先端から仮根がでて、新たな茎が伸びている。
 乾燥すると葉が縮れる(c)。取り外した葉を水に浮かせてみた(d)。倒卵形の葉には、太い中肋が先端まで伸び、歯をもっている(d, e)。葉の縁には明瞭な舷がある(f)。葉身細胞は円形から多角形で(g)、マミラやパピラはない(i)。中肋にはガイドセルとステライドが観察される(h)。雄苞葉らしきものをつけた株がある(j, k)。雌雄異株のようだ。雄苞葉らしき部分を縦断してみた(l)。
 8月によく似た蘚類をコツボゴケとして取り扱ったが(観察覚書2006.8.9)、それには、胞子体をつけたり雄苞葉をつけた株や、直立して放射状に葉をつけた茎はなかった。したがって、雌雄同株なのか雌雄異株なのかはっきりしない。ここで取りあげたものは雌雄異株のようにみえるので、ツボゴケではなく、コツボゴケ Plagiomnium acutum として扱うことにした。