Top  観察覚書:INDEX back


[標本番号:No.122   採集日:2007/02/25   採集地:栃木県、栃木市]
[和名:コムチゴケ   学名:Bazzania tridens]
 
2007年3月6日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 杉の樹皮からホソバオキナゴケなどと一緒に苔類が出ていた(a)。ルーペでみると、葉は舌形で先端に3歯があり(d)、茎の所々からは、短い鞭のようなものがでている。以前同じようなものをみた記憶はあるが、それが何だったのか全く覚えていない。
 葉は倒瓦状につき(b)、二叉に分かれる。茎の長さは2〜3cm、葉に腹片はなく、褐色透明な腹葉が茎に密着するようについている(c)。腹葉は茎幅の1.5〜1.8倍程度の幅で、透明な四角形でほぼ全縁(e)。側葉と腹葉2枚を重ねて撮影してみた。葉身細胞は、長径20〜30μmの多角形で、トリゴンは小さい。油体は楕円形〜紡錘形で、一細胞中に3〜5つほどある。複葉の葉身細胞には葉緑体が無く、細胞膜も厚くトリゴンはほとんどない。
 葉が倒瓦状につき、腹片を持たず、透明な複葉をもち、枝の所々から鞭のようなものをだし、葉身細胞のトリゴンが小さいこと、などなどを考慮すると、コムチゴケ Bazzania tridens ではあるまいか。コムチゴケだとすると、出会ったのは二度目となる(覚書2006.12.12)。