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[標本番号:No.155   採集日:2007/03/21   採集地:千葉県、君津市]
[和名:タマゴケ   学名:Bartramia pomiformis]
 
2007年3月30日(金)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 城址公園の遊歩道脇にタマゴケが朔をつけていた(a〜c)。朔は充分成熟しているとは言えないが、今日は主として胞子体を観察することにした。植物体は今年2月に観察しているので省略し、葉先、葉身細胞、葉の横断面などの写真だけをアップした(覚書2007.2.2)。
 球形の朔をつけたコケに出会ってみたいと思っていたが、やっとひとつ出会うことができた。すぐにタマゴケだろうと見当がついたが、念のために検鏡した(j〜l)。間違いなくタマゴケらしい。朔は緑色の球形で、蓋と朔歯のあたりだけが赤色になっている(d)。充分熟してなかったため、蓋を取り外すと本体まで崩れてしまう。そこで、朔を縦断した(e)。
 朔歯は2列で、内朔歯は外朔歯よりやや短く、おのおの16枚から構成されている(e, f)。朔柄は長さ1.5〜2cm、茎の端から出ているのだが、ちょっと見たところ、茎の腋からでているようにみえる(c)。朔柄の縦断面を見ると、表皮部分は厚壁の小さな細胞からなり、その内側に薄膜の大きな細胞、さらに中心に小さな細胞の束がみえる(g)。胞子は径15〜18μmで(i)、表面には疣がある(h)。この次には、朔の蓋が自然にとれた状態のものに出会えることだろう。