2004年12月7日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 昨日の雑記にも記したが、日曜日に千葉県の神社境内でタブノキの根本にマユハキタケが多数発生しているのを観察した。よく見ると、成菌の周辺にはたいてい茶褐色をした径1〜5mmほどの丸いものがゴミのように付いている。マユハキタケの分生子座であり、基部はマユハキタケと同じようなドングリ状の樹幹となっている。
 先日は分生子座も採取してきたが、径1.5mmほどしか無く現地での撮影はできなかったので、帰宅後にルーペを介して撮影した(a)。中央部の裂け目は検鏡するためにピンセットでつまみ取った跡である。大きなものでは径5〜7mmほどになり、小型のノウタケ老菌を思わせる。
 この分生子座にはペニシリン(カビ)に見られるのと同じ形の分生子柄が見られる(b, c)。フロキシンを加えて軽く押しつぶすと視野の中はまるで花が咲いたようになった(d)。一方、完全世代の頭部マユハキ部分は胞子であふれている(e, f)。今回採取した中には子嚢の姿を明瞭に捉えられるものは無かった。今朝は胞子をメルツァーで染めて遊んだ。マユハキタケを覗いたのは実に一年ぶりだった(雑記2003.11.5)。

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