2006年5月15日(月)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
 日光で、細い清流に浸った落枝からズキンタケの仲間がでていた(a)。ちょっと見たところ、ミズベノニセズキンタケないしその仲間だろうと思った。胞子紋から成熟胞子(b)をみた後、子実層(c)や托外皮層をチェックした。多分ミズベノニセズキンタケだろうと思った。
 メルツァー液で反応を見た。対物40倍レンズで見たところ、子嚢胞子先端の頂孔にほとんど変色はない。しかし、エタノールで前処理して、水洗いをしてからメルツァーを加えて、再び水洗いしたところ、対物40倍でも、明瞭に頂孔に青みが見えた。
 となると、これはミズベノニセズキンタケ属の菌ではないことになる。あらためて、対物油浸100倍レンズで何個体かをチェックした(d, e)。子嚢を単独にしても確認した(f)。あきらかに頂孔はアミロイド、となると、これはHymenoscyphusニセビョウタケ属の菌である。

 この検鏡結果にともない、「キノコのフォトアルバム」の [ミズベノニセズキンタケ] という項目をすべて削除した。また、そこにアップされていた画像9点はすべて削除し、検索リストも修正した。また、過去の雑記のうち、2002.6.122003.5.7追記には、青文字で [追記] を加筆した。これらは、思い込みと勘違いに基づく誤った判断で、明らかな同定ミスである。

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