2006年9月19日(火)
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
(k)
(k)
(l)
(l)
 気温は下がり雨がよく降ったにも関わらず、さいたま市の秋ヶ瀬公園ではきのこの発生は芳しくない。道ばたにフミヅキタケ属の小さなきのこが一つだけでていた(a, c)。引っこ抜いてみると柄の基部に黒くて柔らかい菌核がついている(b)。どうやらタマムクエタケらしい。
 胞子には発芽孔がある(d)。小さく柔らかいヒダはとても切り出しにくい(e)。子実層托実質は並列型(f)。縁シスチジアは長い首をもったフラスコ型(g)。タマムクエタケで面白いのは側シスチジアである。多くはフラスコ型で先端が指先のように分かれている(h〜j)。
 担子器の基部にクランプは見られなかったが(k)、組織にはあちこちにクランプが見られる(l)。傘上表皮や柄の上部にもシスチジアが見られる。菌核の内部には八面体のクリスタル片が多数みられる。タマムクエタケは顕微鏡で覗いて楽しいきのこである(雑記2003.7.23)。
 そういえば「キノコのフォトアルバム」にはタマムクエタケは掲載していない。今日の生態写真もそうだが、まともな画像がひとつも無いことが、非掲載の最大の理由だ。なぜか、タマムクエタケに出会うときはまともなカメラを持ち合わせていない。

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