2016年2月19日(金) ニクハリタケ or アラゲニクハリタケ?
 先日宇都宮市の鶴田緑地で採取したSteccherinumの仲間(a, b)を詳しくみると迷いが生じてきた(c)。帰宅後に採取した子実体の断面(d)をみて毛皮の下に濃褐色の薄層がないので2月9日の雑記にニクハリタケ(S. ochraceum)としてアップした(am4:30)。その後シスチジアの分布をみると針の先端付近にしかシスチジアが見られず(f)、形も紡錘形ではなく混紡形だったので(g, h)、雑記の記述をニクハリタケからアラゲニクハリタケに変更した(am8:30)。
 雑記の記述は現在もアラゲニクハリタケとなったままだが、これはどうも怪しいので「キノコのフォトアルバム」にはアラゲニクハリタケは掲載していない。ニクハリタケとすると、シスチジアの分布と形があまりにも違う。しかし、子実体断面を見る限りはアラゲニクハリタケではなさそうだ。さらに気になったのはクランプをもった原菌糸はあるにはあるが(j)、その頻度がとても低くクランプを見つけるのにはかなり根気がいる。やはり肉眼的な特徴の持つ意味合いは大きい(d)。このキノコはニクハリタケとするのが適切なのだろう。
 
(a)
(a)
(b)
(b)
(c)
(c)
(d)
(d)
(e)
(e)
(f)
(f)
(g)
(g)
(h)
(h)
(i)
(i)
(j)
(j)
 再びケータイが使えるようになった(雑記2016.2.13)。基盤は無事、原因は電池の消耗だった。一週間弱の間ケータイが使えなかったわけだが、特に不便は全く感じなかった。


日( )
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