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[標本番号:No.65 採集日:2006/12/29 採集地:東京都、あきる野市] [和名:リボンゴケ 学名:Neckeropsis nitidula] | |||||||||||||
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昨年12月29日に東京都あきる野市の倉沢鍾乳洞近くで採取したコケの最後の一つを調べてみた(a, b)。沢のどん詰まりのやや日陰地で、灌木や倒木の樹皮に生えていた。全体にツヤがある。全く枝分かれのないものや、分枝したものがあり、乾燥しても葉は縮れない(c)。 ルーペで見ると、葉は表裏それぞれに左右に交互についていて、あわせて4列からなる(d)。背側の葉と茎の間に、朔のような組織を多数伴った枝があった(e, f)。これは、未成熟なのか、切っても朔歯や胞子などは見られなかった。雄苞葉かもしれないが、よくわからない。 葉は1.5〜2mmほどの長さで、舌の様な形をし、中肋は中程まで届かない(g, h)。先端はわずかに突出し、縁には微歯に被われている(i)。葉身細胞は長めの楕円形〜多角形、菱形で、多少厚い膜をもっている(j)。葉の横断面をみると、基部近くでは中肋が明瞭に解るが(k)、先端近くでは一層の細胞が一様に広がっている(l)。 ヒラゴケ科の蘚類であることは容易にわかった。観察結果をもとに検索表をたどると、リボンゴケ属とヤマトヒラゴケ属が残った。ヤマトヒラゴケ属にはピッタリ符合するものがない。リボンゴケ属をたどると、リボンゴケ Neckeropsis nitidula がどうやら観察結果と符合するようだ。
[修正と補足:2008.01.11] |
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